nenkoro’s diary

寺社仏閣めぐり、ブックレビュー等、日常の出来事をつぶやきます(*^^*)

高台寺にてお抹茶

高台寺は、京都市東山区にある臨済宗建仁寺派寺院豊臣秀吉正室である北政所が秀吉の冥福を祈るため建立した寺院です。北政所はねねの名でも知られていますが秀吉亡き後、仏門に入ってからの名が高台院であり、寺の名はその院名にちなんでいます。

高台寺には重要文化財である観月台、霊屋、茶室傘亭と時雨亭、2つの茶室をつなぐ土間廊下、開山堂、加藤清正によって建てられた表門(伏見城より移築)があり、庭園は小堀遠州作で2つの池を擁し、桃山時代を代表する庭として知られています。

今の季節は、青々とした芝生に緑の松、そしてサルスベリの花がよく映える。

夏空のもと、とても爽快な眺めです。

小堀遠州作庭園 名勝・史跡 

高台寺に入ってすぐのところに遺芳庵という茶室があるのですが、これは灰屋紹益が妻として迎えた吉野太夫偲んで建てたもの。吉野太夫は14歳で太夫になり、26歳で紹益と結婚。そして38歳の若さで亡くなっています。大きな窓が特徴で吉野窓と呼ばれています。

 

遺芳庵 灰屋紹益が吉野太夫を偲んで建てた茶室

灰屋紹益は商人であるとともに文化人でもあったのですね。

方丈(本堂)の近くにあるのですが、高台寺に入り樹々に囲まれて看板もなくひっそりとあるので、うっかり通りすぎてしまいそう。しかし、この大きな円相窓はひときわ目をひきます。

さて、肝心の本堂である方丈は周囲になんと可愛い提灯がぶら下げられていることでしょう😀 高台寺では百鬼夜行展にちなみお化け提灯をつるしています。納涼に良いですね🤗

高台寺 方丈のお化け提灯

霊屋(おたまや・重要文化財) - 方丈から庭園を超えて少し登った高台にあります。秀吉と高台院を祀っており、内部は中央の厨子(平素、扉を閉じている)に大随求菩薩像を安置し、右に豊臣秀吉の坐像、左にねねさんの片膝立の木像が安置されています。狩野永徳による絵のほか、厨子の扉には秋草、松竹など、須弥壇には楽器などの蒔絵が施されています。長い年月を経ているので色褪せていますが、当時は豪華なものだったのでしょう。往事が偲ばれます。

高台寺にある高台院所有とされる調度品にも同じような蒔絵が施されており、これらは高台寺蒔絵と言われています。

ここ霊屋のねね様の木像の下には、実際にねね様のご遺体が埋葬されているそうです。

拝観する所とはガラスで隔てられているのですが、温度・湿度管理がなされているのかと思いきや、案内の方に聞いたところそうではないらしいです😶

 

コロナのせいか高台寺に限らず、どこのお寺も空いています😊

そして、夏の青空に白い入道雲がとても映える☀️☁️

高台寺 庭園

さて、重要文化財である茶室、傘亭・時雨亭に歩みを移してみましょう。

こちらも、同じく高台にあります。

傘亭(茶室・重要文化財)は宝形造茅葺きの素朴な建物で、内部の天井が竹で組まれ、その形が唐傘に似ているところから傘亭という名がついています。千利休好みとも伝えられていますが、傘のような屋根からなる茶室はとてもユニークですが、全体的に簡素の佇まいで、なるほどわびさびの茶人、利休好みであるなと感じました。

茶室 傘亭  (重要文化財 )

傘亭と、土間廊下でつながった、もう一つの茶室が時雨亭。

これも、利休好みと伝わるもので、珍しい2階建ての茶室です。高台院は慶長20(1615大坂夏の陣の際、この2階から燃え落ちる大坂城天守を見つめていたといいます。秀吉が一代で築いた政権、権力の象徴である大坂城、秀頼の敗北をどのようなお気持ちで眺めていたのかでしょうか。

茶室 時雨亭 (重要文化財

帰りにふと見ると雲居庵という休憩所がありました。

ここでお抹茶がいただけるとのこと。🍵

雲居庵 店先の提灯

お抹茶をいただき休憩

天目台のお茶碗で庭を眺めながらホッと一息。

女将さんもとてもお話上手でお茶に関するお話で楽しいひと時を過ごせました。

 

帰りは寧々の道へ続く階段を木漏れ日の落ちる石階段をくだります。

この階段もとてもいい感じで、皆さん写真に収めていました🌿🌿🌿

帰り道 お化け提灯のさがった門をくぐります

観光客も少なく、今の京都はお勧めですね。