nenkoro’s diary

寺社仏閣めぐり、ブックレビュー等、日常の出来事をつぶやきます(*^^*)

彦根城 秋声の茶会

土曜日は、彦根藩35万石井伊家の居城、彦根城へ行ってきました。

関ケ原の合戦で武功をあげ、徳川四天王と言われた井伊直政

石田三成の居城・佐和山城を手に入れた後、彦根山に城を移すことを考え、子の直継によって築城されたのが彦根城

井伊家が彦根城に移ると、残念ながら佐和山城は破壊されてしまいました。

彦根城は、400年前の築城当時の天守が残っており、天守と附櫓、多聞櫓の2棟は国宝に指定され、江戸時代の櫓・門など5棟も重要文化財に指定されています。

彦根城は、この他にも石垣や庭園がよく残されていて、「彦根城を見れば江戸時代が分かる」と言われるほど見どころの多いお城です。

 

彦根駅の改札を出ると、正面に彦根城の姿が見えます。

そして、駅前には直政公の銅像が。兜に長い角のような天衝が勇猛ですね。

彦根駅から時間が合えばバスもありますが、歩いても15分から20分位です。

天守までの道は急な上り坂の石畳です。

太鼓門櫓と続櫓(重要文化財桃山時代

本丸の表口を固める櫓門。櫓門としては珍しく、背面が開放されて高欄付の廊下となっています。

太鼓門櫓と続櫓(背面)
時報鐘            聴鐘庵

時報鐘(じほうしょう)は、井伊直弼亮が鋳造したもの。当初、別の場所にありましたが、鐘の音が城下に届かなかったので、現在地に移されました。石段を登り天守に近い高台にあります。とても落ち着いた心和む音色です。

この鐘の隣に聴鐘庵という茶室があり、ここでお抹茶をいただくことができます。

この時報鐘の鐘の音と城内の夏の夕暮れ時のヒグラシの鳴き声、玄宮園の鈴虫、松虫などの虫の音は「日本の音風景百選」(環境庁)にも選ばれています。

天秤の櫓門                

天秤櫓は豊臣秀吉が築城した長浜城大手門より移築したもので、天秤の形をしていることから天秤櫓と言われました。

言われてみれば、天秤の形をしていますね。

石垣も巨大で、人力でこれだけ造るってすごいですね。

 

天守の下にはヒコニャン。

 

このあと、は藩主の住まいを復元した建物で、庭園を眺めながら秋の夜長に、虫の声を聴きながらお抹茶を頂ける「秋声の茶席」(彦根城博物館)があったので、行ってまいりました。

当時、藩主が暮らした居間で、藩主が見たであろう庭園(当時と同じに復元)を眺めながらお茶をいただけるのです。どちらも古図(起こし絵図)を元に忠実に復元したもの。同じ建物にある能舞台は築城当時のものがそのまま残っています。

虫の音に風が木の葉を揺らす音、木の葉の間から漏れる月明かり、部屋には行灯だけの薄明り。とても静かで時がとまったような贅沢な時間を過ごしました。

中央に蘇鉄の木があります。

蘇鉄は南国の植物なのですが、当時大名の庭では蘇鉄を植えるのが流行っていたそうで、冬にはワラを巻いて冬越しさせたそうです。

庭園の植物にも流行があるのですね。あえて南国のものを植えることで、ステイタスにもなったのでしょうか。

「おっ、おまえのとこ蘇鉄があるのか。わしも植えたいのぉ」って感じでしょうか。

お菓子は栗を象ったもの。練り切りやこし餡が入っていて甘くておいしかった。

掛け軸には禅語の一行書「茶煙永日香」(さえんえいじつかんばし)

茶を沸かす際の煙が一日中立ち上っており、あたり一面に良い香りが漂っているという情景を表現した語句。井伊直弼は文化人でもあり、茶の湯にも造詣が深かったのですね。

 

茶席の記念にいただきました。

左上に井伊直弼の花押があります。「柳」という字を元にしているそうです。

右下に「一期一会」。

一期一会という言葉は、広く知られていますが、元は井伊直弼がまとめた「茶湯一会集」の序文に記された言葉だそうです。

このお茶席、信じられないことに500円でした。

こんな美しい時間を過ごせて幸せ~~。

彦根城博物館【秋声の茶席】を開催します! | 彦根城博物館|Hikone Castle Museum|滋賀県彦根市金亀町にある博物館 (hikone-castle-museum.jp)

茶席が終わって外に出ると、夜間入城をしていました。

せっかく、彦根まで来たので、再び入城しました。。

井伊家の紋がライトアップされています。壮観です。

 

夜もヒコニャン、天守を守っています。

夜の彦根城も美しいです。

 

最後におまけ。

彦根城下にあったポスト。彦根城が乗ってる~