特定の音楽が頭から離れない~イヤーワーム
先日、安倍元首相の国葬が厳かに執り行われました。
人生で国葬というものが行われる時代に、居合わせるとは思ってもみなかったので、安倍さん個人への思いとは別の感慨がありました。とても心に沁みるよい国葬であったと、個人的には思います。
さて、ここで話したいのは国葬論議ではなく、会場で流れていた「花は咲く」という音楽についてです。
この曲は東日本大震災の被災地の復興を願い、被災者を応援するために制作されたチャリティーソングということです。
とつとつと奏でられるピアノの優しい音色が国葬を見終わってからもしばらく、頭の中でリピート再生されて頭から離れませんでした。
このように、特定の曲のあるフレーズが頭から離れない経験をした人は多いのではないでしょうか。
それは、映画の観た後のテーマソングだったり、卒業式の会場で流れていたBGMだったりいろいろなケースがあると思います。
これは「イヤーワーム」という現象だそうです。
では、このイヤーワームはどうして起こるんだろうと不思議に思い、脳との関係を調べてみました。
しかし、残念ながら脳がイヤーワームを引き起こす原因は完全には解明されていないようです。
ただ、分かっているのは、音楽を聴いた時に活動する脳の特定部位にタンパク質が少ないとイヤーワームが起こる頻度が高いということだけです。
また、強迫性障害の一つとも言われています。
現代医学でも解明されていないことって意外と多いのですね。
自分の体験や周囲の人を見ていると、感動的な体験や心を大きく動かされた時に流れていた音楽がイヤーワームを起こしやすいかな、と感じます。
その時は特に意識してその音楽を聞いているわけではないのですが。
自分はこの現象はそれほど不快ではなく、「イヤーワームを止めたい」とはあまり思いません。
気に入った曲、自分の好みに合った曲がイヤーワームになるので、むしろ「この曲の最後まで聞きたい。サビだけでなくフルで聴きたい」と思うタイプです。
とても気に入ったものなら、イヤーワームがきっかけで、音楽サイトからスマホへダウンロードもしたい派です。
しかし、仕事や勉強に集中したいのに頭から音楽が離れない。リピート再生される、とお困りの方には、対処法もあるようです。
・ガムを噛む
・他の曲を聴く
・観念して一曲まるまる聴く
等がイヤーワームを止めるための対処法です。
なんと、3番目は私が好む一曲フルで聴く方法ですね。
これは、私個人の考えですが、その曲を好きになっちゃえばいいのかもしれません。
「好き」は、なんでも熱病のようなもので、しばらくしたら飽きるか忘れる。
もしくは、次の「好き」が出来たら存在が薄くなります。
私の経験では嫌な曲がイヤーワームとして起こったことはないのですが、
さて、皆さんはいかがでしょうか?
今後の脳科学の進歩で原因が解明される日が楽しみです。