nenkoro’s diary

寺社仏閣めぐり、ブックレビュー等、日常の出来事をつぶやきます(*^^*)

保津川くだり

渓谷美を堪能できる保津川くだりへ行ってきました。

保津川は、亀岡から嵐山までをさしています。

嵐山を境にその名を桂川とかえ、さらに南へと流れていきます。

その保津川くだりでは、渓谷美で知られる保津峡を1時間半かけて、16キロ先の嵐山まで、流れ下ります。

 

10時出発の船を、当日の朝にネットで予約し、亀岡のサンガスタジアム近くの乗船場へ向かいます。当日、窓口でも買えますが、とりあえず私は何時に乗るのか確定させたかったのでネットで予約しました。

駐車場は80台(無料)が止まれるものが乗り場すぐ近くにあります。

他府県ナンバーの車や遠くからの団体客などもいて人気な様子。

船もたくさんあり間隔をおいて出発するので、ご安心を。

待合には、多くの芸能人のサイン色紙が飾られており、伊丹十三さんや今いくよ・くるよさん、海原さおり・しおりさんなど、すごく昔の色紙から今にいたるまで、ズラッとあり、それはそれで待つ間楽しめました。1980年代のものからあったように思います。

 

さて、乗船案内があり、席はあらかじめ指定されておりスムーズに乗船。

出発してしばらくは、穏やかな流れで船頭さんが棹をさして進みます。

今週の雨や雷とうって変わって今日は陽がさんさんと降りそそぎ、

岩の上には亀やスッポンが甲羅干ししています。

段々、流れは速くなり、川の両岸や真ん中には巨岩や奇岩がゴロゴロある。

こんなのにぶつかっちゃ大破しちゃう、というような大きな岩が川の真ん中にデンッと鎮座しています。

落差のある流れでは、船はスピードを増し、

岩と岩の間を絶妙な棹さばきで船はしぶきを上げながらすり抜け、スリル満点。

急流すべりさながらで、あちこちで白波がたち、海のように波が押しよせ、船にぶつかる。そのたびに、豪快な水しぶきがあがります。

深く切り込んだV字型の渓谷と、いたるところにある巨岩の眺めは、自然の雄大さを感じられます。とてもダイナミック。

鵜やサギ、鴨の泳ぐ姿も見られました。

時には野生のサルや鹿も見れるらしい。

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途中で、レトロな外観のトロッコ列車が急峻な崖の上を走りぬけていく。

船には屋根があるので暑くないし、風をうけて涼しく爽快。

 

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船頭さんの話も楽しく、一時間半もあっという間で嵐山に到着。

*帰りはトロッコ嵐山駅か少しブラブラして、一つ先のトロッコ嵯峨駅でもどちらかからトロッコ列車に乗り、終点亀岡からバス(京阪京都交通)の「保津川下り乗船場」行きに乗れば10分ほどで戻れます。*

 

せっかく、嵐山へ来たのでこのあと嵐山をブラブラ。

それはまた、次のお話として、保津川くだりはこの辺で。

保津川くだりはとてもオススメです!!!

たたききゅうりの素

きゅうりが子どもの頃から好きだった。

子どもの頃、海辺の町に住んでいて、父親に寿司屋につれていってもらったが、私の頼むものは、きゅうり巻き。

一皿たのんでも、2つしか載ってなく、私はペロリとたいらげる。

「お代わり」そして、すぐさま「お代わり」。

お皿に品良く載っている二切れに、じれったい思いでたいらげた記憶がある。

はてさて、小さい頃の好物は食べ過ぎて大人になってからは好きじゃなくなる、

という説があったかなかったか定かではないが、

今も好物に変わりはない。

好物に遺伝があるのかないのか、それも定かではないが

親子二代にわたって、きゅうりは好物である。

 

きゅうりにつては、私はしょうゆドレッシング派で子どもは味噌派である。

しかし、二人とも共通のお気に入りの食べ方は「たたききゅうり」にして食す方法である。

その場合、“たたききゅうりの素”を使うのがお手軽なのだが、

最近、近くのスーパーで売らなくなった。

よく買う大手通販サイトを見ても10本とか12本セットなのだ。

うん。確かに、おいしいけど、そんなにザブザブ使わないだろう。飲むわけじゃないんだし。

しかし、他に入手方法がないのだから、10本セットでも仕方ないかと諦めかけたころ、見つけました!

なんと、それはヨドバシドットコム!!

1本から買えるのですよ!それも送料無料で。そして、全然割高ではないお値段で。

むしろ、安いと思います。

ヨドバシカメラと「たたききゅうりの素」—―。

ヨドバシといえば、電化製品ご用達としか考えていなかったが、ここでしかバラは手に入らないとは、なんだかこの組み合わせが可笑しい。

ともあれ、きゅうり好きの方、オススメです。

是非、お試しあれ。

 

ヨドバシ.com - ダイショー たたききゅうりのたれ 150ml 通販【全品無料配達】 (yodobashi.com)



雨降りの休み

お盆に休みらしいまとまった休みがなかったので、疲れ気味。
今日は久しぶりに仕事は休みをとった。
昨日からここに行こうか、あそこに行こうかとセロトニンいっぱいの、これから夏を迎えるかのような幸福感。
しかし、朝からあいにくの雨模様。
役所等小用をすませ、車の乗り降りの時だけどしゃ降りで、建物の入口にたどり着くまで路面を川のように雨水が流れ、水深約1cm
排水溝のからも水が溢れ、靴の中もびしょびしょだ。
家に戻っても、まだ11時前。 
雨も小降りになったし、さてどうしよう。

誰もいない部屋で雨で白く煙る山を眺め
降ったりやんだりの雨音を聞きながら
小鳥とネコのいる部屋で、読書をするのがいちばんかな。

珈琲を飲みながら・・・

 

帰りみち

乗り換え待ちのホームから望むのは

ねずみ色と水色の絵の具をぐるぐると混ぜたようなくすんだ空

送電線が無機質に走り

ビルのてっぺんの電光看板が青い光をはなつ

青い空気が静かに街を包み

空もビルも溶け合うように境い目がなくなる

空気も空もなにもかもが薄青色に包まれる

宵の訪れを待つ、つかの間の青い時間

 

秋の気配

久しぶりに朝の散歩

先週の暑さが嘘のように、今朝は冷んやりとした空気で目を覚ます

青紅葉が覆う緑のトンネルを歩き、道端に青いドングリ

草むらでコオロギの鳴き声

遠くからひぐらしの声

夏の背中と秋の足音

『カエルの楽園』ブックレビュー

カエルの楽園――なんとも楽しそうなタイトル。

なんの予備知識もなく手にとった私は、表紙の先に広がる世界にワクワクしながら本を開きました。

読み始めるとなんともカエルが主人公の蛙の世界のお話。

子どもの頃、童話を読んだ時のような懐かしさを覚え、思わず頬が緩みます。

しかも初っ端から悪役が出てきて、主人公はひどい目にあい、住みやすい世界を求めて旅に出る――。

童話にはこういうのあるあるだよね。穏やかな心で読めるけど、なんだか子ども向けだと少々拍子抜け。

しかし、読み進むうちにたちまち青くなりました。

この本は、重大な警鐘を鳴らしているのだと。

平和ボケして、もはや状況判断力では世界標準から取り残され、目の前の危機を説明されても理解できない――

カエルたちの住む国、ナパージュこそ現代の日本なのだと百田氏からの渾身のメッセージ。

今の日本を取り巻く国際情勢、外交問題を蛙の世界を借りて表現している寓話なのだ。

ページを繰るたび、次の展開はどうなるんだろうと考えをめぐらせ、ワルグラの処刑にはドキリとし、蛙が木につるされた挿し絵には、イラストであってもショックを受けた。

残ったハンニバル兄弟、二人への扱いとその死にはカエルの物語でも涙が出そうなほど衝撃を受ける。

ナパージュが滅んだあと、「三戒は宗教みたいなものだった」と振り返る。

考えることをやめてしまっている状態、無条件に信仰していたのだ。

本書は、カエルの物語の体裁を借りているため、却って今の日本を取り巻く環境を客観的に見ることができる。

次々と登場するカエルの言動から「あれはあれか、これはこれだ」などと思いを巡らせながら読み進める。

最後にカエルの物語なのに、

「この物語はフィクションであり、実在の人物・団体等とは一切関係ありません。」

という一文が添えてある。

カエルの世界の世界の話なのに予防線を張ってあるのかと、ちと笑った。

物語のラストでウシガエルに弄ばれて虫の息のローラとその脇に立つソクラテスのロベルト。

本書には要所要所に挿し絵があるのだが、その最後となる挿し絵は胸にズシリときた。

そうして読み終えて最終ページをめくると「挿画 百田尚樹」とあり、思わず二度見。

挿し絵も著者で描いていたら意図を読者によく伝えられる。絵も上手なんですね。

件の最終ページの挿画、よく見ると手足がないんですよね。

ローラの最後の言葉では、瀕死であってもなお、三戒があれば大丈夫だと信じている。

盲目的な信仰、思い込み、考え直す事がないという状態はとても危険で、尚且つ、自分ではそんな状態に陥っていることに気づけないという怖さを、この最後の言葉は物語っている。

自分が不幸でもわからない。思い込みの怖さを教えてくれる。

また、櫻井よしこさんの解説が秀逸。

解説を読み、また本編を読み直してみる。